前田議員の質問

20266月定例会で、前田智永議員(会派未来のたね)は「地域防災のあり方及びピースフル事業」について質問しました。庄原市の消防団員は1376名、うち女性はわずか4名(約0.3%)で国目標の5%を大幅に下回っています。前田議員は機能別消防団員制度の創設・女性団員の大幅増・処遇改善を求めるとともに、ピースフル事業(移住・教育・観光・ブランディング)の進捗と具体的成果も質しました。市は消防団の機能別制度について「令和9年度での導入に向けて取り組む」と一歩踏み込みました。防災力の実質的な底上げが問われています。



2026年(令和8年)6月定例会 一般質問

地域防災のあり方及びリーディングプロジェクト「ピースフル」について

🛡️ 質問議員:前田智永 議員 議席番号 11番・未来のたね

テーマ①:女性消防団・機能別団員制度 / 防災士ネットワーク構築
テーマ②:コンパクトプラスネットワーク / 高野・総領のまちづくりビジョン

📋 議論の背景

🚒 市の防災現状
  • 消防団員数:1376名(減少傾向)、うち女性はわずか4名(0.3%)
  • 国目標「女性消防団員5%」に大幅未達
  • 機能別消防団員制度は未整備
  • 防災士:市内に105名が資格取得(増加傾向)
  • 高野地域:各自治会に防災士1人以上配置・試行的意見交換実施
  • 避難所へのタブレット配備済み(情報共有体制を整備)
🏘️ ピースフルの現状
  • 令和8年度よりコンパクトプラスネットワークのプロジェクトチーム始動(2ヶ月)
  • ビジョン検討業務委託:1000万円
  • 高野・総領:自治振興区が独自でビジョン策定→市へ要望書提出済み
  • 7〜8月の市政懇談会でブランディングを説明・コンパクトも意見交換予定
  • コンサルと地域への訪問時期は「7〜8月よりは遅れる」見込み
  • 「今年度全地域を回る」方針だが具体日程は未定

💡 議論のポイント

👩‍🚒
女性消防団員1376人中4名
国目標5%に対し実質0.3%。機能別制度も未整備。松本市の「支援隊」への転換が先進事例として提示された。
🟡 「検討を進める」段階
🔒
防災士105名を地域に活かせていない
資格取得後に地域で生かせていない声が多い。高野での試行的な防災士会議を他地域へどう展開するかが課題。
🟡 他地域への展開を検討
🗺️
高野・総領のビジョンはどうなる?
住民が何年もかけて作ったビジョンが「何だったのか」にならないよう、市が既存の成果を生かしながら具体化するよう議員が強く求めた。
✅ 「ビジョンを生かす」方針を明示

💬 質疑応答(チャット形式)

🛡️ 大綱1:地域防災のあり方について
🗣️ 前田智永 議員(Q1)
避難所支援・広報活動などで女性が活動できる女性消防団や機能別団員の組織体制づくりが必要と考えるが、市長の見解は?国目標の女性5%に対し本市はわずか0.3%で大幅に遅れている。
🏛️ 八谷市長(A1)
昨年より「団員ファースト」を掲げ、消防団幹部と組織体系の見直しを協議中。機能別団員を含む多様な形態は選択肢だが役割分担・運用のあり方によって組織全体に影響が出る場合もあり、慎重な検討が必要。性別を問わず多様な人材が活躍できる環境作りに努める。
🟡 慎重な検討が必要
📋 危機管理課長(A1-2)
機能別消防団員の検討価値はあると認識。一方で他自治体では「訓練不要の機能別団員への応募が増え、基本団員の応募が困難になった」という事例もある。現在は競技訓練や旧態依然の慣例行事の見直しを進め、消防団のイメージ改善による入団促進を進めている。
🟡 負担軽減と制度整備を並行検討
🗣️ 前田智永 議員(Q2)
防災士をネットワーク化し、自主防災組織・民生委員と連携する仕組みの構築が必要。資格取得後に地域で活かせていない声が多い。高野地域での試行的取り組みを他地域へ展開できないか。
🏛️ 八谷市長 / 危機管理課長(A2)
市内105名の防災士は地域防災力の向上に心強い存在。高野地域での意見交換では備蓄品共有・有事の行動確認・防災計画の進捗を共有でき大変有意義だったと認識。この取り組みを継続しながら、他地域への展開についても検討を進めていく。
✅ 継続・他地域展開を検討
🏘️ 大綱2:リーディングプロジェクト「ピースフル」について
🗣️ 前田智永 議員(Q3)
コンパクトプラスネットワークは医療・福祉・教育・移住定住・産業振興と直結する。今後のスケジュールや意思決定プロセスが可視化されていない。地域を一番知っている支所を中心として各地域との協議を早急に進め、これまで努力してきた地域の活動を実装に至る過程で伴走支援することが重要。
🏛️ 八谷市長(A3)
今年度庁内にプロジェクトチームを立ち上げ検討中。高野・総領は地域主体でビジョンを策定し市へ提案しており「今後進めるプロジェクトのモデル地域となるもの」と高く評価。行政・地域・事業者の役割分担を明確にしながら持続可能な町の実現に取り組む。
✅ 高野・総領をモデル地域と位置づけ
🗣️ 前田智永 議員(Q4)
プロジェクトチーム始動から2ヶ月。どのような体制でどのような議論をしているか?高野・総領のビジョンはゼロから再議論するのか、続きを進めるのか?スケジュールが見えない。
📋 経営戦略課長(A4-1)
プロジェクトチームで今後の進め方・スケジュールを協議中。目的は「住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる持続可能な町の構造転換」。高野・総領の先行ビジョンは「生かした形で住民との話し合いの場に入っていく」。初めから議論するのではなく、既存のビジョンをベースに具体化するプロセスを踏む。
📋 建設部長・地域政策部長(A4-2)
委託業者(コンサル)が決まり次第、市職員と一緒に各地域を訪問。スケジュールは「7〜8月にはならない」見込み。地域政策部長:今年度は全地域に対して「基本的な想定する姿(中心市街地・支所周辺)」を示しワークショップで意見交換を行う予定。高野・総領のビジョンには行政・民間・住民の役割分担を明確化しながら伴走支援していく。
🟡 今年度全地域訪問・役割分担を明確化

📊 最終構図まとめ

👩‍🚒
女性・機能別消防団
慎重検討継続
負担軽減と並行で進める
🔒
防災士ネットワーク
高野モデルを継続・
他地域展開を検討
🗺️
コンパクトP.N.
今年度全地域訪問・
ビジョンを活かして具体化
🤝
高野・総領ビジョン
モデル地域として位置づけ
役割分担を明確化

🗓️ 今後のスケジュール

令和8年7〜8月
市政懇談会(全地域)でブランディングを説明。コンパクトプラスネットワークについての意見交換も可能。
令和8年秋以降
コンサル(ビジョン検討業務委託・1000万円)と共に全1市6町地域を訪問。課題整理・役割分担のワークショップを実施予定。
継続中
女性・機能別消防団の検討(消防団幹部との協議継続)。防災士ネットワーク・高野モデルの他地域展開の検討。
➕ さらに詳しい背景や調査結果(詳細レポート)を見る
【対象議会】2026年(令和8年)6月定例会 一般質問
議題:地域防災のあり方及びリーディングプロジェクト「ピースフル」について
質問議員:前田智永(議席番号11番・会派未来のたね)
1. 議論の前提となる市の現状と取り組み

令和8年4月1日時点で庄原市の消防団員数は1376名(前年から微減)であり、うち女性は4名(約0.3%)にとどまる。国の「女性版骨太の方針2025」では女性消防団員の割合を「当面5%」にする目標が掲げられており、本市は大幅に下回っている。機能別消防団員制度は未整備の状態が続いている。昨年より「団員ファースト」を掲げ、競技方式の訓練や旧態依然の慣例行事の見直しを進め、負担軽減を通じた入団促進を図っている。市内の防災士は105名が資格を取得しており増加傾向にある。高野地域では各自治会に防災士を1人以上配置し、令和8年度に危機管理課職員も参加した意見交換会を実施、備蓄品の共有・有事の行動確認などを行った。避難所には支所・本庁の統括班とタブレットを配備し、避難情報・資材情報の共有体制を整備している。備蓄品は「地域間で貸し借り」ではなく「庄原市全体から配分する」考え方で運用している。ピースフル(リーディングプロジェクト)のコンパクトプラスネットワークについては、令和8年度よりプロジェクトチームを設置して検討を開始した(2ヶ月経過)。ビジョン検討業務委託費として1000万円の予算を計上している。高野地域・総領地域は自治振興区が主体となって地域の将来ビジョンを策定し、市に要望書として提出している。

2. 議員が提示した現場の現状と調査結果

前田議員は市民と語る会での聴取として、①個人情報の壁で避難所間の避難者情報が共有されず安否確認が遅れた事例、②民生委員が作成している要支援者リストを実動できる自主防災組織と平時に共有する仕組みの要望、③廃校舎・跡地を避難所・防災拠点として活用してほしいという複数地域からの声、④地域マネージャー(子育て・福祉・防災各担当)が防災の取り組みにも横断的に参加してほしいという声を紹介した。消防団の女性参画について、長野県松本市が令和7年3月に平成13年から運営してきた女性消防団部を廃止し、性別・年齢問わず誰でも参加できる「支援隊」に転換した先進事例を提示した。ピースフルに関しては、高野地域が何度ものワークショップ・コンサルへの依頼を経て地域ビジョンを策定してきた経緯があり、「何だったのか」となることを強く懸念した。また「全地域を今年度回ろうとするなら、職員の通常業務への影響も考慮が必要」という現実的な視点も示した。

3. 議員の質問と市への訴えの要点

前田議員が求めた主な内容は次の通りである。①女性・機能別消防団の整備:基本団員の使命と誇りを尊重しながら、補完的役割として「女性が活動できる場」と「多様な人材が参加できる機能組織」を整備すること。②防災士ネットワークの構築:高野モデルを各地域に展開し、資格取得後の活動機会を充実させること。③コンパクトプラスネットワークのスケジュール可視化:「いつ・誰が・どのように進めるか」を明示すること。④高野・総領のビジョンの尊重:住民が長年かけて作ったビジョンを土台として活かしながら具体化すること。⑤部局を超えた横断的防災取り組みの推進:縦割りの壁を超えて地域マネージャー等も防災に参画できる仕組みをつくること。

4. 議論が活発になった場面(重要)

コンパクトプラスネットワークに関して、前田議員が「高野・総領のビジョンはここまでやってきたから続きを進めるのか、それとも初めから議論し直すのか」と問い質す場面があった。経営戦略課長は「先行したビジョンを生かした形で住民との話し合いの場に入っていく」と答弁し、議員が「それはビジョンをさらに磨きをかけるという認識でよいか」と確認すると、課長は「ビジョンの中に市が入っていき、行政・民間・住民の役割分担を明確化しながら具体化する」と応じた。議員が強く求めた「地域の汗が無駄にならないようにしてほしい」という訴えに対して、市側は「敬意を表する」「生かしていく」という姿勢を示した。

5. 市の答弁と今後の方向性

【回答】
女性・機能別消防団:「慎重な検討が必要」(具体的制度設計の時期は示されず)。防災士ネットワーク:「高野モデルを継続・他地域への展開を検討」。コンパクトプラスネットワークのスケジュール:「今年度全地域を訪問・コンサルと共に回る。7〜8月よりは遅れる見込み」。高野・総領ビジョン:「モデル地域として位置づけ、ビジョンを生かして具体化する」と明言。

【今後の対応】
①令和8年7〜8月の市政懇談会でブランディング説明・コンパクトについても意見交換。②委託業者決定後、コンサルと共に全1市6町を訪問してワークショップを実施。③女性消防団・機能別制度は消防団幹部との協議を継続しながら検討。④防災士ネットワークは高野モデルを継続し他地域展開の可能性を探る。

【最終的な市のスタンス】
地域防災・コンパクトプラスネットワークのいずれにおいても、市は重要性・方向性を認識し積極的に取り組む姿勢を示している。一方で具体的なスケジュール・制度設計については「検討中」の段階が多く、今後の進捗が注目される。高野・総領ビジョンについては「ゼロからやり直さない」ことを明言したことが重要な確認事項となった。

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一般質問の全容はこちらから

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一般質問質疑応答
文字起しをした詳細なデータです。
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