2026年6月定例会で、岡野茂議員(さとやま未来クラブ)は「競争のまちづくり・支所改革・自治振興区・コンパクトシティ」について質問しました。岡野議員は「協働」から「共創(共に創る)」への価値観転換を提唱し、各支所に「地域競争プラットフォーム」を設置して複数の職員・予算権限を与えるよう主張しました。市は令和8年9月策定予定の「第3期行政経営改革大綱」で支所機能の抜本的見直しと地域コーディネーター配置を位置づけると回答しました。具体的な体制・予算権限への回答はなく、大綱策定後の検討に委ねられた形です。9月の大綱内容に注目が集まります。
庄原市まちづくり基本条例では「協働」を「各主体がそれぞれの役割と責務のもと対等な立場で見つめ考え協力連携すること」と定義している。合併以降、各旧町に総合支所を設置し地域振興策を展開してきたが、職員削減・業務の広範化・専門性不足・災害時の人員確保などの課題が懸念されている。第3期庄原市行政経営改革大綱を現在審議中(6月30日最終審議、7月7日市長答申、9月策定予定)。大綱では「一律の総合支所方式の見直し」「地域に必要な機能に応じた支所機能の改変」を基本的考え方としている。地域共創業務を専従的に担う「地域コーディネーター」の配置、本庁の担当課の明確化・本庁支所一体の推進体制整備も大綱に盛り込まれている。市と自治振興区連合会の間で「住民自治のあり方に関する懇談会」を定期的に開催中。自治振興交付金の見直しも議論中(業務と経費の仕分けを行い持続可能な形へ)。コンパクトシティ推進のためのプロジェクトチームを職員で構成し設置済み。
議会では毎年「市民と語る会」を実施しているが、各地域から地域特有の課題・提案が多く出されており、住民だけでは解決できないものが多いと指摘した。現在の支所は職員が削減され広範な業務を兼任しており、地域の課題解決に取り組む余力がないと見受けられると問題提起した。今年度から地域別の公共交通運営協議会を各地域に設置し始めており(地域の実情に応じた公共交通の改善・見直しを検討する場)、これを「地域別のまちづくりの理にかなった手法」として支所のあり方改革の先行事例として提示した。6月19日に「自治体などの公的業務の受託を日本郵政の中核的業務に加える郵政民営化の改正法」が成立したことを紹介し、窓口業務の郵便局委託の可能性を指摘した。広島市はすでに指定地域共同活動団体制度を導入・条例化して地域の自治活動の活性化を図っていると紹介した。他の市町村では自治振興区の職員を集落支援員制度の専門職に徐々に移行している例があると指摘した。国の補助制度は地方公共団体がエントリーしないと地域団体が活用できないため、庄原市が積極的に活用する必要があると主張した。
【支所改革における具体的体制への繰り返しの要求】岡野議員が「地域共創プラットフォームの設置」「支所長も含めた係の設置・複数職員の配置」「支所ごとの予算と権限の付与」という具体的な体制案を繰り返し提案したのに対し、経営戦略課長は「先ほど答弁に繰り返しになりますけれども、基本的には現在行革大綱の中で審議されている方向性、基本的な取り組み事項等に沿って検討していくというのが本質」と繰り返した。議員が「方針案を出すのは市の方が出しているわけで、委員さんはそれに対して意見を述べるという形になっている。是非そういう方針も含めて考えるべきでは」と審議プロセスを踏まえた上で踏み込んだ要求をした場面が見られた。
【集落支援員制度の活用をめぐる見解の相違】市が「現在の事務局職員は複数の業務を担っており、国が求める専任の支援員としての要件を現状では満たしていない」と説明したのに対し、岡野議員は「自治振興区の事務局長さんの仕事は総務省の集落支援員の仕事そのもの。他の市町村では徐々に移行している取り組みがある」と反論し、見解の相違が明確になった。