岡野議員の質問

2026年6月定例会で、岡野茂議員(さとやま未来クラブ)は「競争のまちづくり・支所改革・自治振興区・コンパクトシティ」について質問しました。岡野議員は「協働」から「共創(共に創る)」への価値観転換を提唱し、各支所に「地域競争プラットフォーム」を設置して複数の職員・予算権限を与えるよう主張しました。市は令和8年9月策定予定の「第3期行政経営改革大綱」で支所機能の抜本的見直しと地域コーディネーター配置を位置づけると回答しました。具体的な体制・予算権限への回答はなく、大綱策定後の検討に委ねられた形です。9月の大綱内容に注目が集まります。



令和8年(2026年)6月定例会 一般質問

共創のまちづくり・支所のあり方
自治振興区・コンパクトシティについて

👤 質問議員:岡野茂 🏛 会派:さとやま未来クラブ 📋 全4議題
🏛 市の現状と取り組み
  • 庄原市まちづくり基本条例で「協働」を定義(各主体が対等な立場で連携)
  • 合併以降、各旧町に総合支所を設置・運営してきた
  • 第3期行政経営改革大綱を現在審議中(9月策定予定)
  • 大綱で支所機能の抜本的見直し・地域コーディネーター配置を検討
  • 市と自治振興区連合会で住民自治のあり方を協議中
  • コンパクトシティ推進のプロジェクトチームを設置済み
📊 現場の現状と議員の問題提起
  • 現在の支所は職員削減で広範な業務を兼任、地域課題に取り組む余力がない
  • 市民と語る会で地域特有の課題が多く出され、住民だけでは解決できないものが多い
  • 今年度から地域別公共交通運営協議会が各地域に設置開始(地域別取り組みの先行事例)
  • 6月19日、郵政民営化改正法が成立(公的業務の郵便局への委託が可能に)
  • 広島市ではすでに「指定地域共同活動団体制度」を導入済み
  • 国の補助制度は地方公共団体がエントリーしないと地域団体が活用できない
🎯 今回の議論のポイント
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「協働」から「共創」へ──価値観の転換を問う
「協力して働く」から「共に創る」への発想転換を提唱。市は「協働の理念は変わらない」とするも、地域別・特性別の取り組みが必要との認識は共有された。
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支所は「窓口係」か「まちづくり拠点」か
大綱では地域コーディネーターの配置・本庁支所一体型体制を検討中。議員はさらに踏み込み「支所長含めた係を設置・複数配置・予算と権限を付与せよ」と要求した。
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コンパクトシティのビジョン──今年度中に提示へ
市長が「今年度中にまちの未来予想図と大まかなスケジュールを示す」と明言。庄原市の将来像を左右するプロジェクトの具体化が最大の注目点。
📌 議題① まちづくりの理念:協働から共創のまちづくりへ
💬 岡野茂 議員
人口減少・少子高齢化による複合的な地域課題が顕在化している。行政が全てを担う時代は終わりを迎えた。各地域では自治振興区の主体的活動が展開されているが、今後は「地域の強みを活かしたまちづくりへ」と発展させるエンジンが必要だ。「協働のまちづくりから共創のまちづくりへ」と地域づくりの仕組みを変えていくべき時期に来ていると考える。所見を伺う。
🏛 八谷市長
まちづくり基本条例で定義する「協働」の基本姿勢は今後も変わらない。ただし状況に応じた対応力が求められる場面には、協働の理念に立ち返りより一層徹底していくことが重要。協働のまちづくりで着実な成果を上げている自治振興区の知見を活かし、各主体がリーダーシップを発揮しながら連携の輪を広げていくことが肝要。
協働の理念は維持・継続と明言
📌 議題② これからの支所のあり方
💬 岡野茂 議員
行政経営改革大綱が策定中だが、今後どのような支所を目指すのか。現在の支所は職員が削減され、広範な業務を兼任して事務をこなすのがやっとという状況。地域の課題解決や地域づくりに取り組む余力が現状ないのが実情。支所の機能を窓口業務にとどまらず、地域の課題解決とこれからのまちづくりに重点を置いた体制へ転換すべきではないか。
🏛 八谷市長/経営戦略課長
【市長】一律の総合支所方式を見直し、地域に必要な機能に応じた支所機能の改変を行政経営改革大綱の基本的考え方としてお示し。市民に身近な相談受付・防災機能を確保しつつ、定型業務の集約・標準化で最適な業務執行体制へ再構築する。
【経営戦略課長】職員数の減少と課題の複雑多様化が同時進行しており、支所機能の抜本的見直しの方向で議論が進んでいる。定型業務は本庁に集約し、地域課題にしっかり向かえる体制づくりを目指す。
大綱に「抜本的見直し」方針を明記・具体は今後検討
議論が白熱した場面 ― 地域共創プラットフォームの設置と具体的な体制を繰り返し要求
💬 岡野茂 議員(具体的な体制案を提示)
各支所に行政・自治振興区・多様な団体等が対話する「地域共創プラットフォーム」を設置すべきだ。さらに地域共創業務は地域コーディネーター1人だけでなく、支所長も含めた係を設置し複数の職員を配置すること、支所ごとに必要な予算と権限を付与すること、定型業務は郵便局への委託やDX活用で削減することを具体的に求める。「方針案を出すのは市が出しているわけで、委員さんはそれに対して意見を述べる形。是非そういう方針も含めて考えていただきたい。」
🏛 八谷市長/経営戦略課長(繰り返し答弁)
【市長】地域共創プラットフォームの概念に近い考え方と認識している。郵便局等と連携した地域運営体制の構築を検討しており、各支所地域に地域コーディネーターの配置も検討中。
【経営戦略課長】「先ほど答弁に繰り返しになりますけれども、基本的には現在行革大綱の中で審議されている方向性、基本的な取り組み事項等に沿って検討していく」と繰り返した。支所単独でなく、支所と本庁が一体となって課題に対応できる組織機能を整備するというのが基本線。
「繰り返しになりますが」と大綱審議の方向性を繰り返す回答
📌 議題③ 自治振興区のあり方・交付金の抜本的見直し
💬 岡野茂 議員
令和6年の地方自治法改正で創設された「指定地域共同活動団体」制度に自治振興区を移行し、市が条例で定めるべきだ。広島市はすでに導入済みで、組織化と活動の活性化を図っている。連合会との協議の場にこの制度を取り上げていただきたい。また交付金の見直しはコストカットだけでなく、集落支援員制度・指定地域共同活動団体制度・地域運営組織支援制度など国の制度を貪欲に活用した財源確保対策にも取り組むべきだ。
🏛 八谷市長/地域共創課長
【市長】指定地域共同活動団体制度は、自治振興区の法人格問題や運営の透明性・民主的な運営担保という課題への対応策の選択肢の1つ。いずれの制度を選択するかは自治振興区の主体的判断に委ねる。制度内容を分かりやすく情報提供し、意向が示された場合は円滑に移行できる制度を整える。集落支援員制度については、現在の事務局職員は複数業務を担っており専任要件を現状では満たしていないと判断。
【地域共創課長】指定地域共同活動団体については連合会との協議の場でも情報提供済み。
制度移行は自治振興区の主体的判断に委ねる方針
📌 議題④ 庄原版コンパクトシティプラスネットワークの推進ビジョン
💬 岡野茂 議員
庄原版コンパクトシティプラスネットワークは、これからの庄原市の街の形をデザインする重要なビジョン作りだ。策定まで3〜5年かかるとも聞いているが、せめて八谷市長の在任中にビジョンを示されるようスピード感を持って取り組むことが必要だと考える。所見を伺いたい。
🏛 八谷市長
中心市街地の都市機能の充実と集約・各地域の日常生活機能のコンパクトな集約・公共交通の最適化という持続可能な町の構造への転換を目指す極めて重要なプロジェクトだと認識している。現在、職員で構成するプロジェクトチームを設置し具体的な取り組みを検討中。丁寧な市民との対話と合意形成が必要だが、スピード感を持って取り組む必要があると認識している。本年度中に「市内各地において暮らしを支える拠点や市民が思い描く中心市街地の姿など、まちの未来予想図とそれを実現していくための大まかなスケジュール」を示す
令和8年度中にビジョンと工程表を提示すると明言
📋 最終構図のまとめ
まちづくり理念
「協働の理念は変わらない」としながらも、地域別・特性別の多様な取り組みの重要性は共有。価値観転換については合意に至らず。
支所改革
地域コーディネーター配置・本庁支所一体型体制を大綱に明記。議員が求めた「支所長含めた係・複数配置・予算権限付与」については「大綱の方向性に沿って検討」の回答にとどまった。
自治振興区
指定地域共同活動団体制度は連合会と情報共有済み。移行するかどうかは振興区の主体的判断に委ねる方針。集落支援員制度の活用は現状では要件を満たさないと判断。
コンパクトシティ
今年度中にビジョンと大まかなスケジュールを提示すると市長が明言。今定例会で最も具体的な約束が示された項目。
📅 今後の注目スケジュール
令和8年(2026年)6月30日
第3期行政経営改革審議会(最終回)
令和8年(2026年)7月7日
審議会から市長への答申
令和8年(2026年)9月
第3期行政経営改革大綱の策定(支所改革・地域コーディネーター・郵便局連携等を位置づけ)
令和8年(2026年)度中
コンパクトシティプラスネットワーク「まちの未来予想図+大まかなスケジュール」を提示(市長明言)
➕ さらに詳しい背景や調査結果(詳細レポート)を見る
【対象議会】令和8年(2026年)6月定例会 一般質問
【議題】共創のまちづくり・支所のあり方・自治振興区のあり方・コンパクトシティについて
【質問議員】岡野茂(里山未来クラブ)
1. 議論の前提となる市の現状と取り組み

庄原市まちづくり基本条例では「協働」を「各主体がそれぞれの役割と責務のもと対等な立場で見つめ考え協力連携すること」と定義している。合併以降、各旧町に総合支所を設置し地域振興策を展開してきたが、職員削減・業務の広範化・専門性不足・災害時の人員確保などの課題が懸念されている。第3期庄原市行政経営改革大綱を現在審議中(6月30日最終審議、7月7日市長答申、9月策定予定)。大綱では「一律の総合支所方式の見直し」「地域に必要な機能に応じた支所機能の改変」を基本的考え方としている。地域共創業務を専従的に担う「地域コーディネーター」の配置、本庁の担当課の明確化・本庁支所一体の推進体制整備も大綱に盛り込まれている。市と自治振興区連合会の間で「住民自治のあり方に関する懇談会」を定期的に開催中。自治振興交付金の見直しも議論中(業務と経費の仕分けを行い持続可能な形へ)。コンパクトシティ推進のためのプロジェクトチームを職員で構成し設置済み。

2. 議員が提示した現場の現状と調査結果

議会では毎年「市民と語る会」を実施しているが、各地域から地域特有の課題・提案が多く出されており、住民だけでは解決できないものが多いと指摘した。現在の支所は職員が削減され広範な業務を兼任しており、地域の課題解決に取り組む余力がないと見受けられると問題提起した。今年度から地域別の公共交通運営協議会を各地域に設置し始めており(地域の実情に応じた公共交通の改善・見直しを検討する場)、これを「地域別のまちづくりの理にかなった手法」として支所のあり方改革の先行事例として提示した。6月19日に「自治体などの公的業務の受託を日本郵政の中核的業務に加える郵政民営化の改正法」が成立したことを紹介し、窓口業務の郵便局委託の可能性を指摘した。広島市はすでに指定地域共同活動団体制度を導入・条例化して地域の自治活動の活性化を図っていると紹介した。他の市町村では自治振興区の職員を集落支援員制度の専門職に徐々に移行している例があると指摘した。国の補助制度は地方公共団体がエントリーしないと地域団体が活用できないため、庄原市が積極的に活用する必要があると主張した。

3. 議員の質問と市への訴えの要点
  • 「協働(協力して働く)」から「共創(共に創る)」への価値観転換と、地域別まちづくりエンジンとなる「共創の場」の設置
  • 支所の機能を窓口業務から「地域課題解決・まちづくり重点体制」へ転換すること
  • 各支所に「地域共創プラットフォーム」を設置し、行政・自治振興区・多様な団体が共に地域の未来を考える対話の場を構築すること
  • 地域コーディネーター1人だけでなく、支所長も含めた係を設置し複数の職員を配置すること
  • 支所ごとに必要な予算と権限を付与すること
  • 定型業務は郵便局委託・DX活用で削減し、職員を地域課題対応に振り向けること
  • 指定地域共同活動団体制度への移行を条例で定めること、連合会との協議の場にこの制度を取り上げること
  • 交付金の見直しはコストカットだけでなく国の制度を積極活用した財源確保対策も行うこと
  • コンパクトシティのビジョンと工程表を八谷市長の在任中に示すこと
4. 議論が白熱した場面(重要)

【支所改革における具体的体制への繰り返しの要求】岡野議員が「地域共創プラットフォームの設置」「支所長も含めた係の設置・複数職員の配置」「支所ごとの予算と権限の付与」という具体的な体制案を繰り返し提案したのに対し、経営戦略課長は「先ほど答弁に繰り返しになりますけれども、基本的には現在行革大綱の中で審議されている方向性、基本的な取り組み事項等に沿って検討していくというのが本質」と繰り返した。議員が「方針案を出すのは市の方が出しているわけで、委員さんはそれに対して意見を述べるという形になっている。是非そういう方針も含めて考えるべきでは」と審議プロセスを踏まえた上で踏み込んだ要求をした場面が見られた。

【集落支援員制度の活用をめぐる見解の相違】市が「現在の事務局職員は複数の業務を担っており、国が求める専任の支援員としての要件を現状では満たしていない」と説明したのに対し、岡野議員は「自治振興区の事務局長さんの仕事は総務省の集落支援員の仕事そのもの。他の市町村では徐々に移行している取り組みがある」と反論し、見解の相違が明確になった。

5. 市の答弁と今後の方向性 ─ 結論
【共創のまちづくり・支所改革】
回答:「協働の理念は変わらない」としながらも、支所機能の抜本的見直し・地域コーディネーター配置・本庁支所一体型体制の整備を大綱に位置づけて検討を進める。地域共創プラットフォームの概念に近い考え方と認識していると市長が回答した。
今後の対応:大綱策定(9月)後に具体的な体制・職員配置・予算権限等の詳細を検討。
最終スタンス:議員が求めた「支所長含めた係・複数職員・支所ごとの予算権限」については具体的な回答はなく、「大綱の方向性に沿って検討」を繰り返した。
【自治振興区・交付金】
回答:指定地域共同活動団体制度は選択肢の1つとして連合会との協議の場で情報提供済み。移行するかどうかは自治振興区の主体的判断に委ねる。集落支援員制度の活用は現状で専任要件を満たしていないと判断。
今後の対応:各制度の趣旨・目的を把握した上で業務仕分けと照らし合わせながら対応を検討する。
最終スタンス:コストカットと財源確保の両輪で進める方針は示したが、具体的な財源確保策・制度活用の時期は明示されなかった。
【コンパクトシティ】
回答:今年度中(令和8年度中)に「まちの未来予想図と大まかなスケジュール」を示すと市長が明言。スマートシュリンクの理念に基づく多極ネットワーク型まちづくりの具体化に向けてプロジェクトチームが検討中。
今後の対応:市民との対話・合意形成を図りながらスピード感を持って進める。
最終スタンス:今定例会の全4議題の中で、最も具体的な期限付きの回答が示された項目。

一般質問の全容はこちらから

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一般質問質疑応答
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